写真を撮り早々に帰ろうとすると
マダム・ヴァコニュが私を引き止めます。
まあそう急がずにお茶でも飲んでいきなさい。
そうは言っていなかったのかもしれませんが
きっとそう言っているのだろうと勝手に決め込み
リビングのソファーに腰を下ろすと
ご自慢の和風なティーセットを持って
マダムがキッチンから出てきました。
出されたグリーンティーは案の定
ミントの味がするアレで
こちらでグリーンティーと言ったら
大抵の場合これが出てきます。
お茶を飲みながら1時間くらい話したでしょうか。
彼女のダメすぎる英語と私のヒドすぎるフランス語では
1時間会話していてもお互いに理解できたのは
そのうちの15分程度ですが、こういう場合
会話になっていない残りの45分が大切で
その45分が優しさと思いやりに満ちたものなら
またこの人に会いたいと思うものです。
マダムにカタチのあるお礼がしたかったのですが
何も持っていなかったので写真のプリントを
送る約束をして彼女の家をあとにしました。
Visit again here Lyon with your girlfriend.
Claude Vacogne
またリヨンにいっらしゃい。
次はガールフレンドを連れて。
クラウド・ヴァコニュ