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Airport

乗り継ぎで寄ったフランクフルト国際空港で、気が遠くなるような
待ち時間を利用してこの記事を書いています。

“乗り継ぎで寄ったフランクフルト国際空港”です。
“飲み過ぎで酔ってフランクフルトこの際もういっこ”ではありません。

いったい何の話をしているのでしょうか。

つい数時間前の事ですが、ハンブルグの空港でお茶を飲んでいたら
遠くの方から妙なアクセントで私の名前を呼ぶ声が聞こえました。

声がする方に顔を向けると知った顔のオバサンが私の名前を
繰り返し叫びながら、遠近感がおかしくなるほどの笑顔で私に
抱きついてきます。

オバサンが誰なのかはすぐに分かりましたが
同時にとても驚きました。

その人、マダム・ミシェル・グレバン。
以前の仕事で知り合い、大変お世話になったフランス人女性です。

エールフランスの元客室乗務員で、エールフランスを退職した後は
化粧品会社で美容インストラクターを勤め、年間30ヶ国以上を
すっ飛びまわっているパワフルなオバチャンです。

上品でありながら庶民的で親しみやすく、また子供っぽくもある
チャーミングな彼女とはパリと日本で3年に渡り仕事をしました。

数年前、最後に彼女からもらったクリスマスカードにはこんなことが
書かれていたと思います。


Dear ふぉと・さいけでりこ

あなたの人生がハッピーなものになるよう祈っています。

私も留守にしていることが多いけど、パリに寄ることがあったら
いつでも連絡を下さい。

でもあなたと次に会うときはパリでも東京でもなく、どこか予想も
つかない場所で逢いたいと思います。

そういう偶然を私は今まで何度か体験してきました。
久しぶりに会いたいと思っていた外国の友人に予期しない所で
バッタリ会うの。

あなたともいつかそんな風に会えるのを楽しみにしてます。

ミシェル


彼女は私に書いたクリスマス・カードの内容なんて憶えていないと思いますが
カードを受け取ってから数年後の今日、彼女と私はハンブルグ空港で
再会したワケです。

ヒコーキの時間までゆとりがなかった彼女は、終始唖然としている私をよそに
フランス人特有のHの発音が抜ける英語で言いたいことだけをまくしたてて
去っていきました。

なんだったんだろう、今の?
彼女が去った後も私は軽いパニックの最中にいました。

“パニックのさなか”です。 “もなか”ではありません。

パニックのもなかってすごく歯にくっつきそうです。

こんなに長い文章を書いたのに、まだまだ待ち時間があります。

Airport_d0138843_2058796.jpg


The globe is big but the world is small for us.
Michel Grébant

私達にとって地球は大きいけど世界は小さい。
ミシェル・グレバン

イス取りゲームやってます
by foto_cychedelico | 2009-03-22 23:54 | Deutschland
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